世界5位を相手に、「半端ない」ゴールが生まれた。日本代表FW大迫勇也(28=ブレーメン)は、1-1の同点で迎えた前半36分、気迫あふれるシュートで勝ち越し弾を決めた。

MF堂安が粘りに粘ってゴール前に進出。ボールを受けたMF中島が、DFを1人はがし、右足から強烈なミドル。弾道は急激なカーブを描くが、GKムスレラは完璧に反応していた。

しかし、そのファインセーブをも予期していた大迫は、ベストポジションでこぼれ球を受けると、間髪入れずに右足で打つ。体勢がまだ整わず慌てるムスレラに容赦ないシュートを浴びせ、チーム2点目を決めた。

激しくコブシを振り、チームメートに存在感を示す。この試合では前半19分、33分といずれもチャンスで、大迫のシュートは大きく枠を外れ、「半端ない」大迫としては物足りない場面が続いていた。

4-3の打ち合いを制した後の大迫は「今日は若い選手とやりましたが、全員が良かったと思います」と、全員のプレーがチームにマッチしての勝利を強調。大迫自身のゴールシーンについては「こぼれ球だけに集中していました」とし、FWとしてゴール前ので嗅覚をとぎすませていた結果とした。

インタビューの中では「まだベルギー戦での悔しさは残っています。今日は反骨心を持って、最後まで走りきることを思っていました」と、アジア杯、22年W杯カタール大会を視野に入れ、より高い目的を持っていることを感じさせた。

W杯ロシア大会ではコロンビア戦でのゴールが決勝点となり、チームの快進撃の原動力となった。その場面も、1-1の均衡を破る、チームを勝たせる得点だった。格上ウルグアイ相手に奪った大迫のゴールは、森保ジャパンの融合への期待を感じさせるものとなった。