日本サッカー協会は20日、サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の欧州遠征(4月1日~11日・フランス、ドイツ)に臨むメンバー23人を発表した。初選出選手はおらず、DF熊谷紗希、鮫島彩ら常連メンバーに加え、ドイツ・フライブルクでプレーするMF猶本光が昨年4月のアジア杯以来、約1年ぶりに代表復帰した。遠征では4日(日本時間5日)にフランス、9日(日本時間10日)にドイツと対戦する。

6月のW杯フランス大会前、最後となる遠征へ向け高倉麻子監督は「力のあるフランス、ドイツとの試合なので、我々の力をはかるいい機会だと思います。思い切ってぶつかって、成果のある遠征にしたい」と意気込んだ。

今回もけがなどでコンディションに不安のある主力のMF阪口夢穂やFW岩渕真奈の招集は見送った。高倉監督は先月下旬から今月にかけて臨んだ米国遠征で、世界ランク1位の米国と引き分けるなど、互角に戦えたことへの手応えも口にし「おおよそ日本の戦い方の道筋は見えてきているなと思います。今まで呼んできている若手や、新しい選手が世界の中でもできることをみせてくれました。その力に期待する部分もあり、最終的なこの2試合でグループとして、選手として世界で勝てるメンバーを選んでいきたい」と話した。

W杯開催国であるフランスで試合を行う点については「会場は違いますけど、グラウンドの雰囲気や芝の状況、食事や移動距離に関して肌で感じることができることは大きな経験だと思います。私たちは本当にチャレンジャーであることを前提に、何があって何が足りないのかということを全員で感じて、見てという遠征になると思います」と力を込めた。