サウサンプトンに所属するDF吉田麻也(30)は、ブライトン戦に1-0で勝利した後、自身も含めてアジア杯で主力だったメンバーが多く抜けた3月の日本代表について「うまくいく方が珍しい」と、森保ジャパンで初めて呼ばれた選手たち中心の試合でプレーする難しさを指摘した。

22日に行われたコロンビア戦では、アジア杯に招集された8人が先発した。残り3人は復帰組となったMF山口と代表初招集のFW鈴木、そして三銃士の1人MF中島。森保ジャパンをよく知る9人がスタメンに名を連ねた。だが、26日のボリビア戦で先発したのは、同杯に選出された選手はMF乾ら3人のみ。MF香川やMF宇佐美ら森保監督になって初招集組と、代表初招集組の計8人がスタメンと、「急造チーム」で望んだ。

吉田はボリビア戦について「11人代えたら、うまくいく方が珍しい」と話した。完成されたチームの中に新戦力が1人入ってプレーするよりもはるかに、選手を大幅に変更したチームでプレーすることの方が、自分の力を発揮することが難しいと指摘した。「その中で光るものがあった選手もいたし、自分を出せずに終わってしまった選手もいる」と、難しい状況の中、プレーした選手を思いやった。自分の能力を発揮する方法について「やっぱり(代表に)入り続けて、パフォーマンスを上げるしかない」と、継続することが大事だと話した。

新しい選手にとって必要なことは、移動に慣れる事だという。「海外と日本の往復は、(W杯)予選が始まる前に慣れる必要がある」と若手に注文を出した。さらに「予選が始まれば(移動が)しんどい。こっち(海外)に帰ってきて、試合に出るためにコンディションを維持する体作りなどを、今のうちに体験してやっておかないと、想像以上にしんどいから」と、経験豊富な吉田ならではのアドバイスを送った。

6月に行われる南米選手権出場について「クラブと協会が話しているんじゃないですか。僕はなるようになる(という意識で)委ねています」と、現状を説明した。一方で「協会がどう考えているか。どういう趣旨で大会に臨むのか」とコメント。ベテランを含めたメンバーで戦うのか、それとも若手中心のメンバーで挑むのか。協会の判断によって選ばれる選手が大きく異なると話した。(山中忍通信員)