U-20日本代表のFW宮代大聖(18=川崎F)が、開幕スタメンを猛アピールした。

13日、U-20W杯ポーランド大会(23日開幕)前最後の国内練習試合となる流通経大戦に先発。後半に2点を奪い、試合の中で3つのポジションをこなす器用さも見せた。チームは5-0で勝利し、本大会へ弾みをつけた。

“川崎の大砲”が火を噴いた。宮代は2トップの一角で先発し、後半途中で左サイドハーフに入るとさらに持ち味を発揮した。同18分、ドリブルでエリア内に運びゴール。同37分には右クロスを中央で合わせて2点目を決めた。パワープレーを想定した終盤には、3トップの下でもプレー。複数ポジションをこなしてスタメンをアピールし「(サイドハーフは)普段はあまりないけど、やれる自信はある。やりにくさもないし問題ない」と言い切った。

川崎Fの下部組織出身。18年に高3でクラブ史上初のプロ契約を結んだが、いまだ出番はない。それでも「試合勘は難しい部分があるけど、練習から試合を想定して強度の高い中でやれている」と胸を張る。それもFW小林やレアンドロ・ダミアンなど、前線に強力な選手がそろうからこそだ。「人それぞれいいところがあって、盗みたい放題という言い方が正しいか分からないけど、盗むところがたくさんある」。出番がない中でもぐんぐん成長してきた。

14日にはいよいよ決戦の地へ出発する。「チームが苦しいときに点を取れる選手になりたい」と話す万能型次世代エース候補が、ブレークの時を待っている。【杉山理紗】