ビーチサッカー日本代表で、選手兼任の新監督に就任した茂怜羅(モレイラ)オズ氏(34)が21日、オンラインで会見を開き、21年W杯ロシア大会でのメダル獲得を目標に掲げた。

前任のラモス瑠偉監督は、19年のW杯パラグアイ大会でチームをベスト4に導いた。同大会に選手として出場した茂怜羅新監督は、MVPを獲得する活躍を見せていた。

ブラジル出身だが07年、当時沖縄に拠点を置いていた現・東京レキオスBSに移籍して来日。「日本人の優しさや日本の食べ物を好きになり、ここに住みたいと思った」と日本語を猛勉強して、12年12月に日本国籍を取得した。その後は日本代表として長らく活躍している。

茂怜羅新監督は「日本に来て13年がたち、日本代表の主将をしている。13年前の自分には想像がつかなかった。日本代表に入ってみんなに恩返しがしたいと思っていたが、選手兼任監督になることができて感謝している。引退するまでに絶対にW杯で優勝して、みんなを喜ばせてあげたいという夢がある」と話し、まずは21年3月のW杯アジア予選に向けて、チームづくりに着手する。

同じく会見に出席した北沢豪フットサル委員長は、「メンタリティーだけでなく、最先端のトレンドを常に追える人、日本のビーチサッカーの現状を分かっている人、少し年齢が上がってしまったチームの世代交代をする意味でも、茂怜羅監督に決めた」と監督就任の理由を明かした。

今後については「サッカー界からピックアップしてみたり、ユースのサッカー選手などにも目を配らせながら(茂怜羅監督は)見てくれている。サッカー協会内でも協力しながらやっていきたい」と、幅広く人材発掘をする方針を示した。さらに「中長期的にビーチの強化と普及を担ってもらうため、選手兼監督ということでお願いした。ベスト4まで行った先の、持続可能な強い日本を目的に活動していきたい」と、スター選手の監督手腕に大きな期待を込めた。