日本(FIFAランク28位)は国際親善試合コートジボワール(同60位)戦で、途中出場のDF植田直通(25)の劇的な国際Aマッチ初得点で1-0で勝ち、今年の2戦目で20年初勝利を挙げた。

MF久保は左サイドで先発したが、不完全燃焼に終わった。期待された国際Aマッチ初得点、日本代表年少2位となる得点は生まれず、2戦連続で不発。前半2分にFW鈴木の折り返しをダイレクトで狙うシーンはあったが、シュートは大きく枠を外れた。ゴールに近い位置でのプレーは決して多くなかった。

左利きの久保は、ドリブルで中に仕掛けやすい右サイドで最も生きる。左サイドでも敵陣深くに進入するキレは見せたが、選択肢はほぼ、縦に切り込んでのクロスしかなくなる。一瞬で局面を打開する技術の高さはある。ただ、最大の長所である仕掛けの迫力は半減する。器用さゆえのジレンマがある。

右で先発したMF伊東に加え、2列目は南野や堂安など実力者がひしめく。今回の活動では久保に流れはこず、開幕から5戦連続途中出場の所属のビリャレアルでの状況を払拭(ふっしょく)することはできなかった。クラブに戻っても実力者がそろい、序列は現状3番手。今は我慢の時間か。まずは欧州リーグが開幕して出場機会が増えると思われるクラブで結果を残し、11月の代表活動につなげたい。【岡崎悠利】

森保監督(久保に) 持っている力を発揮してくれたが、これからまだまだ体力をつけてもらいたい。全力で戦うという部分には満足している。