動画配信サービスのDAZN(ダゾーン)は2月28日、3月24日の日本のワールドカップ(W杯)アジア最終予選オーストラリア戦(アウェー)の放送について、以下のように発表した。

田嶋会長「諦めずにやっていく」も 現実的には厳しいW杯予選オーストラリア戦の地上波放送>>

「本日報道にありました、公益財団法人日本サッカー協会様よりコメントがございました(中略)オーストラリア戦の無料放送に関する弊社DAZNとの交渉についてお知らせいたします。日本サッカー協会様からは一度条件のご提案をいただいた事実はございますが、ご提案内容がすでにDAZNにご加入いただいているお客様やファンの皆様にとってフェアなものではなく、両者の共通認識として交渉はすでに終了していると捉えております。ファンの皆様にこれ以上の混乱をきたしたくないという想いから、本日時点でこの事実を発表させていただき、オーストラリアvs日本をDAZNにて独占配信することをあらためてお知らせいたします」とした。

交渉について、一部明かしてまで、無料放送はないという断固たる姿勢を示した形。

大事なオーストラリア戦の放送を巡っては、同日、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(64)がオンライン取材に対応し、引き続き地上波での放送をファンに届けることができないか、検討しているとした。

田嶋会長は「何とか、そのまま(地上波、無料で)見られないだろうか」と交渉を続けていると発言した。

勝てば日本代表のW杯出場が決まる重要な一戦について、田嶋会長は2月2日には「自腹を払ってでも、できないかと考えている」と、サポーターやファンへの思いをにじませていた。

ただ、契約は契約。そもそも、この契約はアジア・サッカー連盟(AFC)とDAZNの間で結ばれたもので、日本協会には解決策はないというのが、現実といえる。

DAZNは田嶋会長の再三の発言直後に、いつも独占配信すると発表を重ねており、この日も同様の対応となった。