パリオリンピック(五輪)出場を目指すU-23(23歳以下)日本代表が、既にパリ五輪出場を決めている同ウクライナ代表を2-0で下し、4月のパリ五輪出場権がかかるU-23アジアカップ(アジア杯)カタール大会へはずみをつけた。

22日のU-23マリ代表との試合は1-3で完敗。この日は前からのプレスがはまり、速い攻守の切り替えで、ボールを奪ってはアイデアあふれるパスワークでゴール前まで迫った。シュート数は17-1。大岩剛監督(51)は「マリ戦を踏まえてうまくいかなかったところを、選手たちが、相手を見ながら、チームの原則であるポジショニングを守りながらプレーしてくれた」と選手の修正力を称えた。

4月にパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU-23アジア杯カタール大会が始まる。メンバー選考に「現時点では、23人はなかなか決めきれないというのが率直なところ。このあと、議論をして、いろいろ起こる予想を含めて選考しないと、と思っています」と明かした。

大岩ジャパン発足から約2年。指揮官は「選手がこの2年で個人的に成長した部分もあるし、チームとしての練度、回数を重ねて、守備でも攻撃でも合わせる作業をしてきた。その部分は期待して選手を送り出したい」。ただ、A代表が2月閉幕のアジア杯でベスト8で敗退したことを挙げ「選手が『甘くない』とサムライブルーのアジア杯を見て、そういう気持ちになったでしょうし。自分たちが戦った中で感じる部分がたくさんあったと思う。その部分も含めて最終予選に入りたいと思います」と気を引き締めた。