人気サッカー漫画「ブルーロック」の映画「劇場版ブルーロック-EPISODE凪-」(19日公開)の封切り直前イベントが9日、都内で行われ、日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長(47)と元日本代表の佐藤寿人、久保竜彦、本山雅志の各氏が出席した。

声優の浦和希(潔世一役)と海渡翼(蜂楽廻役)とともにトークセッション。登壇者がジャケットや衣装でそろえる中、久保氏はまさかの裸足にサンダル、上下ジャージー姿で登場し「こんばんは。まずは『ブルーロック』を勉強して、面倒を見てる子供に教えられるように頑張ろうと思います」とあいさつした。

日本をワールドカップ(W杯)優勝に導くためのFW養成に当たって、アニメの中では「世界一のエゴイストでなければ世界一のストライカーにはなれない」と主人公の高校生たちに呼びかけられる。

この設定について、現役時代は「ドラゴン」の愛称で親しまれ、規格外の身体能力でJ1通算276試合94得点、代表では国際Aマッチ32試合11得点と暴れた久保氏は「それ(エゴ)があればねえ、儲けもんというか…『やったー』というか。なかなか自分で持ちたいと思っても。それに気付いてチームとうまくやれれば、それがいいですよね」と独特の言い回しで回答した。

自身のエゴイストぶりについて尋ねられると「俺?」となぜか笑いながら「俺はもう、むっちゃチームプレーでした。日本人のあれです。なかったですね」と返して、そうではないと分かっている本山氏や佐藤氏から突っ込まれていた。

自分は「○○の天才」と紹介するコーナーでも、久保氏はフリップに書いた答えが異次元で後回しに。宮本会長が「自体重を当てる天才。だいたい74・60キロやな、とか当たります」。佐藤氏が「睡眠の天才。どこでも寝られます。少しのタクシーとか電車の中で。たまに寝過ごしたり。その代わり、起きられないけど(笑い)」。本山氏が「サッカー好きの天才。そんなうまくなかったすけど、小さいころから、練習というよりかサッカーが好きだったので」と語った後に、久保氏の出番が回ってきた。

「あかちゃんをなきやます」

その意図を「お孫さんも生まれてきて?」と確かめられると、うなずいて「昨日もあれしたんすけど、こんな感じ」と赤ちゃんをあやす表情。「俺の顔を見ると、泣き止むんすよね。(どういう方法で?)バブ? バブバブで」と爆笑を誘った。

大ヒットを祈願したボールのトラップ対決“ビタ止め”チャレンジ企画では、反則の足裏を使って、また突っ込まれ、やり直しではサンダルを脱いで裸足で。トラップではなく、ボールを出した同い年の宮本会長に返してしまうなど、やりたい放題だった。

久保氏は39歳だった2015年限りで現役引退。18年から山口・光市に移住して自給自足の生活を送っている。

この「劇場版ブルーロック」公開直前イベントは、JFAと「ブルーロック」の初コラボ施策としてJFAサッカー文化創造拠点blue-ing!で開催された。抽選で50人が招待された中、主役になったのは、独特のワールドを繰り広げた久保氏だった。