人気サッカー漫画「ブルーロック」の映画「劇場版ブルーロック-EPISODE凪-」(19日公開)の封切り直前イベントが9日、都内で行われ、日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長(47)と元日本代表の佐藤寿人、久保竜彦、本山雅志の各氏が出席した。

声優の浦和希(潔世一役)と海渡翼(蜂楽廻役)とともにトークセッション。冒頭、宮本会長は「(就任から)2週間たったんですけど、あんまり変わってないというか、普段通り。いろいろやりたいとは思ってますけど、サッカーを、この国でもっともっと大きな存在にしたいなあと思っていますので、今日もつながればと思っています」とあいさつ。「会長」と呼ばれると「そう呼ばれるの嫌なんです(笑い)。いろいろなところで言っているんですけど、宮本さんかツネさんで」と呼びかけた。

日本をワールドカップ(W杯)優勝に導くためのFW養成に当たり、アニメでは「世界一のエゴイストでなければ世界一のストライカーにはなれない」という名言が出る。

「赤い彗星」東福岡の司令塔として97年度に全国高校3冠を達成し、常勝軍団の鹿島アントラーズでも10番を背負って数多くのタイトルを獲得した本山氏は「何人かの監督から『エゴイスト』と言われたことはありますね。ドリブル好きで全員を抜きたいくらい。でも、一番のエゴイストはマルキーニョス選手、常にゴールを狙って、エゴイストというか、得点を取ってくれるんでチームとしては助かりました。なので、自分は違います」と謙虚に語った。

宮本会長は、ストライカー育成キャンプなどJFAの取り組みを紹介した上で「ブラジル人選手の名前も出ましたけど、自分はイブラヒモビッチですね。スウェーデンの」と“王様”の名を挙げた。オーストリア1部ザルツブルクなど欧州で活躍した経験があり「当時、若かったですけど、イブラヒモビッチはエゴというかメンタルの強さがあって、ボールがないところでも体を当ててきたり、気持ちの強さを感じました」とエピソードを紹介した。

この「劇場版ブルーロック」公開直前イベントは、JFAと「ブルーロック」の初コラボ施策としてJFAサッカー文化創造拠点blue-ing!で開催された。抽選で50人が招待された中、宮本会長は「我々のシンボルカラーであるブルーを、いま一番熱いサッカーアニメである『ブルーロック』とコラボして盛り上げていきたい」。ダイジェスト版を見て「引き込まれましたし、劇中の『常識を捨てろ』は突き抜けるために、日本がW杯で優勝するために必要やなと思いましたね」と感心していた。