【バンコク(タイ)10日=由本裕貴】11月11日は「カズの日」だ!

 フットサルW杯で日本代表は今日11日、決勝トーナメント1回戦ウクライナ戦に臨む。自身の背番号「11」がぞろ目となった日で、初めて同日に日本代表の試合に臨む三浦知良(45=横浜FC)は、W杯初ゴールで日本を8強入りに導く。所属するJ2横浜FCの今日の最終戦では、カズのTシャツ姿のサポーターで埋め尽くされることが予想され、まさに「キング一色」の日となる機運が高まってきた。

 日本フットサル史、いやスポーツ史に語り継がれる日になるかもしれない。カズが、代名詞でもある「11」が並ぶ日に大一番を迎えた。ブラジル時代からJリーグ、日本代表など、長年にわたって愛着を持つ背番号。サッカー日本代表として、約10年で国際Aマッチ89試合に出場したカズだが、11月11日に代表戦を迎えるのは今日が初めてだ。

 チームはこの日の練習を急きょキャンセル。バンコク市内の宿舎で軽めの調整を行ったカズは、W杯4試合目での初ゴールに自信をみなぎらせた。相手は、先月27日の親善試合で12年ぶりの代表ゴールを決めたウクライナ。この日のミーティングでは、その時の試合VTRを振り返り「ぶっつけ本番で、出たとこ勝負でいきます」と、不敵な笑みを浮かべた。

 そして、11日という日も縁起が良い。93年4月11日に行われたW杯米国大会アジア予選バングラデシュ戦(国立)では、カズは代表初となる1試合4得点を決めている。Jリーグ公式戦を合わせても、「11日」では9試合でゴールを決めており、相性は良い。

 横浜FCサポーターも、カズを後押しする。クラブは公式サイトでカズのフットサル代表Tシャツを販売していたが、6日までに完売。今日リーグ最終戦・岐阜戦が行われるニッパ球は、背番号「11」で埋め尽くされる可能性が高い。カズは「横浜FCの方も楽しみですね。明日、一緒に勝てたら一番いいですね」と笑顔で話した。

 45歳にしてW杯という夢舞台に立ったカズ。くしくも、フットサルの神様が11月11日に代表コートに立つチャンスを与えてくれた。「みんなで協力してチーム力を数倍にして、日本人のいい部分を出していきたい」。歴史に残る、「キング記念日」にしてみせる。

 ◆カズの11がつく日

 日にちが11の日では、日本代表で2試合、Jリーグ公式戦で7試合でゴールを決めており、合計12得点を記録している。また、Jリーグの月別得点数は、11月が最多の32得点。それに次ぐのが5月の22得点で、断トツで11月に強い。