日本代表FW香川真司(24=マンチェスターU)が、30日の国際親善試合ブルガリア戦(午後7時20分、豊田スタジアム)で攻撃的オプションを完成させる。ザッケローニ監督は28日の練習で3バックをテスト。ブルガリア戦の途中から試す可能性があり、香川も意欲的。2月6日のラトビア戦以来、約4カ月ぶりとなるDF長友との左の縦ラインも復活させ、攻撃を活性化させる。

 5大会連続のW杯出場を確実に決めるために、二の矢を継いでおくに越したことはない。ザッケローニ監督はこの日の練習で、これまで何度か試してきた3-4-3をテスト。香川は左FWの位置に入ると、左MF長友とコミュニケーションを図り、戦術を再確認。6月4日のオーストラリア戦を前に、ブルガリア戦での3バック完成を誓った。

 「監督もオプションとして持っておきたいだろうし、そのタイミングが来れば、ガッチリ固めたい。今まではなかなかうまくいかなかったけど、自分たちのサッカーをして、試したい。メリットとデメリットがあるが、メリットを生かして戦っていきたい」

 3バックはザックジャパンのベースとなる4バックに比べ、両サイドのMFが高い位置を取り、積極的に攻撃に加わることができる。オーストラリア戦は引き分け以上でW杯出場が決まるが、状況次第では相手を追いかける展開になる可能性もゼロではない。また、その先には世界の強豪との試合が続くコンフェデ杯もある。ここで局面を打開するためのオプションを完成させておけば、日本としても安心だ。

 左膝を負傷していた長友が復活したことも心強い。2月6日のラトビア戦以来、約4カ月ぶりのコンビ復活。30日のブルガリア戦はFW本田、岡崎が不在だが、香川は左サイドでプレーすることになりそう。「(攻撃力のあるDF長友)佑都くんも心強いし、自分にとってもそれをうまく生かして戦っていきたい」と、イメージを膨らませた。

 ブルガリア戦で弾みをつけて埼玉へ-。試合を2日後に控え「日本人は皆、期待していると思うし、絶対に負けられない。1人1人が準備して、しっかりと結果を出していきたい」と、真剣なまなざしで必勝を誓った。【福岡吉央】