明秀学園日立は運動量を生かし粘り強く戦ったが、PK戦で敗れた。

 後半36分までに0-2とリードを広げられる苦しい展開だったが、直後に途中出場のMF小磯が2試合連続得点で反撃ののろし。同ロスタイム4分のこの試合ラストプレーではゴール前の混戦の中で、DF小池のシュートがラインを越えていたと認定され、同点に追いついた。

 PK戦では2本のシュートを止められ、1本はゴール左に外れた。敗れたが、万場監督は「粘り強い戦いを見せることができた。選手たちが技術以外の部分も頑張って鍛えてきた成果だと思う」と胸を張った。

 太平洋と多賀山地に挟まれ、南北に細長い日立市は、砂浜と坂道の街。小池は「坂道をダッシュしたり、砂浜をランニングした成果で、体力はついたと思う」と振り返った。「今日も走り負けることだけはしたくなかった。最後の得点も、運動量がものをいったのだと思う。チーム全体のゴールです」。1回戦では、名門四日市中央工にも逆転勝ちした。地元の地形がはぐくんだスタミナは、初出場の大舞台でも輝いた。