ポルディがやってきた! ヴィッセル神戸に新加入した元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキ(32)が6日、来日した。到着地の関西空港から神戸空港に小型チャーター機でVIP移動すると、出迎えた1000人のサポーター1人1人にサインや写真撮影で応じる「神対応」を見せた。契約期間は19年シーズン終了までの2年半で年俸は6億円(金額は推定)。Jリーグに新風を吹き込み、新エースとして現在11位と苦戦する神戸の救世主となる。

 世界的ストライカーにふさわしい、派手な登場だった。2台の消防車から放水されたアーチの中をチャーター機が到着。約80メートルのレッドカーペットに主役が現れる。ポドルスキは、自ら用意した愛称の「ポルディ」と書かれた帽子をかぶり、背番号の「10」を胸に付けた神戸カラーのTシャツ姿で登場。約1000人のサポーターから大歓声が上がった。

 サポーターに歩み寄り、次々ペンを走らせた。約30分のファンサービスを終え、全員で記念撮影するために自ら安全柵を取っ払い、サポーターを呼び寄せた。いきなりの「神対応」にプチパニック状態だったが、本人は終始笑顔。ファンの心を一気につかんだ。

 優しいだけじゃない。入団会見では決死の覚悟を示した。神戸市内のホテルに駆けつけた報道陣は50社120人。まず日本語で「こんにちは。ポドルスキです。よろしく」とあいさつ。そして遠い日本を新天地に選んだ理由をかみしめるように口にした。

 「家族会議をして来ることを決めた。(昨年)11月に三木谷会長から熱烈オファーをもらった。神戸がどういうところかインターネットで調べて気に入った。Jリーグがアジアで一番強いことは知っている。チームと一緒にもり立てていこうと決意している。大きな挑戦だ」

 神戸の試合を毎回チェックし、3連敗中の苦境も把握している。ドイツ代表歴代3位の49点を誇る点取り屋は、デビュー予定の29日のホーム大宮アルディージャ戦に向け「ファンにゴールするところを見せたい」と得点量産を誓う。さらにDAZNの独占インタビューでは「(ドラゴンボールの)かめはめ波のゴールパフォーマンスを持っている。やれたらいい」と宣言した。32歳の新たな挑戦が幕を開ける。【小杉舞】