苦境に立つ浦和レッズの選手たちが再起を誓った。1-4で敗れたアウェーでの川崎フロンターレ戦から一夜明け、6日、さいたま市内の練習場で約1時間、ランニング中心の調整を行った。試合後にペトロビッチ監督らが不満をためるサポーターに対応し、埼玉に戻って解散したのは深夜1時ごろだった。DF槙野は「フロントの方々や監督が頭を下げていたのを見た。本来、僕たちがしなければならない。プレーしているのも、監督を助けられるのも僕たち。信頼を取り戻す」と静かに決意を語った。

 練習前に急きょミーティングが行われ、開始は約50分遅れた。クラブハウスから出てきた選手の表情にはいつも以上に緊張感が漂っていた。ペトロビッチ監督の話は「今季の振り返り。昨季と今季の整理をした」(槙野)。前夜のサポーターとの話し合いや今後についての話は一切なかった。選手に不安を与えないよう振る舞う姿に、GK西川は「僕たちは守ってもらっている。プレーする自分たちに責任があるのに」。選手は思いを受け止めた。

 年間34試合となった05年以降、14年にガンバ大阪が優勝したシーズンは、折り返し時点で今季の浦和と同じ8位だった。その他はいずれも3位以内と巻き返しが厳しい状況だが、諦めるのは早い。MF宇賀神は「監督にそういうこと(引責の発言等)を言わせることが悔しい」と言葉をかみしめるように話した。常勝を義務づけられるクラブのプレッシャー。アルビレックス新潟戦は2日後に迫る。槙野は「立て直します」と言い残し、足早に体のケアに向かった。【岡崎悠利】

 ◆浦和の川崎F戦VTR 前日練習から急きょ試した4バックで臨むも、崩されて前半だけで2失点。後半に通常の3バックに戻して1点を返すも、DF遠藤が一発退場でPKを与えるなど4点を奪われて大敗。試合後、ペトロビッチ監督が2度にわたってサポーターの不満に対し説明に追われた。「次の新潟戦から連勝をスタートさせられなければ私が最初にチームを離れる」と、自らの進退をかける発言も出た。