藤枝順心(静岡)が作陽(岡山)を2-0で下し、2大会ぶり3度目の優勝を果たした。前半40分に素早い攻めからFW青木なつみ(3年)のゴールで先制し、同45分には好パスに反応したMF並木千夏(3年)が加点した。1回戦から全5試合で22得点無失点。今夏に全国総体のサッカー女子が地元開催されるのを前に、ピンクのユニホームが復活した。

 藤枝順心が盤石の戦いで2大会ぶりに覇権を奪還した。多々良監督は「優勝することだけに目標を置いてきた。達成できてほっとしている」と喜んだ。高い技術に加え「戦術実行能力」(多々良監督)が強さの源だ。この日は序盤に攻めあぐねたとみるや、すぐに3トップの位置を変更。前半40分、左から右に移ったFW今田が高い位置で奪ってショートカウンターを仕掛け、DFから転向7カ月のFW青木が冷静に仕留めた。「苦しい時間に決め切れた」という先制点が潮目を変え、5分後に加点。一気に形勢を覆した。主将のMF千葉は「無失点優勝は本当にうれしい」と白い歯を見せた。