前節まで2連勝の名古屋グランパスと、1勝1分けの湘南ベルマーレとの、好調の昇格組同士の対戦はスコアレスドローに終わった。名古屋の元ブラジル代表FWジョー(30)は、幾度か決定機は訪れたが不発に終わった。

 前半は、名古屋がやや押し気味ながら、互いに攻め合う一進一退の展開が続いた。名古屋FWジョーは前半9分、味方からの縦パスを受けると、ペナルティーエリア外からシュートもDFにはじかれ、右拳を振って悔しがった。同23分にはペナルティーエリアの外から、再び思い切ってシュートを打ったが、GK秋元陽太(30)に防がれた。後半19分にも、MF八反田康平(28)の右クロスに飛び込むも、決定機を決めきれなかった。

 後半は湘南が攻勢を強めた。3分、MF秋野央樹(23)が裏に出したパスに、FW菊地俊介(26)が抜け出し、決定的なチャンスも、DFホーシャ(28)の体を張った守りに封じられた。ホーシャが担架で運び出されると、湘南はさらに仕掛けた。同8分にも、前線に攻め上がった秋野のパスを受けた菊地がシュート。同15分にも、右サイドを抜け出した菊地の低いパスに、MF杉岡大暉(19)が飛び込むも、決定機を逃した。湘南は同20分に浦和レッズから移籍したMF梅崎司(31)が途中出場し、リーグ戦に初出場した。

 名古屋と湘南は、J2で戦った17年は1勝1敗で、ともにホームで湘南が2-1、名古屋が3-2で勝利と接戦だった。名古屋の風間八宏監督(56)と湘南の曹貴裁監督(49)は、風間監督が川崎フロンターレを率いた12年から16年の間に、湘南がJ1で戦った13、15、16年に対戦した6試合でも互角の勝負を展開した。風間監督から見ると、ホーム等々力、アウェーBMWスタジアムともに1勝1分け1敗と、名古屋時代を含めても対戦成績は五分で、勝敗は全て1点差で決まっていたが、この日も引き分け。互角の両監督の対戦は、名古屋のホーム戦に持ち込まれた。