湘南ベルマーレが後半ロスタイム4分の、DF山根視来(24)のJ1初ゴールで、土壇場で鹿島アントラーズに打ち勝ち、2月24日のV・ファーレン長崎戦以来の勝ち点3を挙げた。

 試合は開始5分で湘南が先制した。MF菊地俊介が中央から出したパスを、右サイドを駆け上がったMF岡本拓也(25)が上げたクロスが、飛び込むMF高山薫を防ごうと手前に飛び込んだ鹿島DF犬飼智也(24)の頭に当たり、オウンゴールとなった。

 同9分、鹿島がすかさず追いついた。左サイドから日本代表MF三竿健斗(21)が中央に出したスルーパスに反応したFW鈴木優磨(21)が、DF大野和成を振り切り、迫るGK秋元陽太の頭上を抜くループシュートを決めた。鈴木は両耳に手を当ててアピールした。

 その後は、ボールを回す鹿島、そこに激しくプレスをかけ、ボールを奪えば即、速攻を仕掛ける湘南のつばぜり合いが展開された。前半29分、鹿島が鈴木のスルーパスからレアンドロがシュートも、GKに阻まれた。後半7分には湘南が、FW松田天馬のパスに抜け出した高山がシュートも、枠を外した。湘南は同32分、MF高橋諒の左クロスに高山が飛び込むも、トラップをミスし、決定機を逸した。

 後半40分には、かつて湘南でプレーした鹿島MF永木亮太の右からの浮き球パスを、鈴木がヘッドもGKに阻まれた。同ロスタイム2分には、鹿島FW金崎夢生が右サイドをドリブルで抜け出し、速いボールをゴール前に送るが、レアンドロのシュートはGKに阻まれた。

 迎えた後半ロスタイム4分、鹿島陣内に前進した山根は浮き球を左足で触り、三竿が1度触ったボールをさらうと、右足でゴールにたたき込んだ。劇的なゴールを決めた山根は、チームメートに押しつぶされた後、両手を上げてガッツポーズした。