松本山雅FCが、前半35分にMF中美慶哉(26)が、大宮アルディージャMFマテウス(23)を蹴った乱暴行為で一発退場し、数的不利になりながら、FW永井龍(27)が後半11分にPK、同19分には右足でゴールを決め、チームを逆転勝ちに導いた。

一進一退の展開の中、前半32分にアクシデントが起こった。松本MF中美慶哉(26)が、左サイド深くで競り合い、倒れた大宮MFマテウス(23)が股でボールを挟むと、ボールを取ろうと2、3度と右足でボールを蹴った。その流れで、すねが股間付近をかすめ、マテウスは股間を押さえてもん絶。吉田哲朗主審は最初、中美にイエローカードを出した。その後、大宮の選手と石井正忠監督(51)が吉田主審の元に集まって、激しく抗議。その後、中美には乱暴な行為に対して、レッドカードが出た。1発退場の判定に、中美も抗議したが、判定は覆らなかった。

前半ロスタイム8分、大宮が先制した。MF大山啓輔(23)がペナルティーエリア右手前から右足を振り抜いてシュート。ボールはバーに当たり、そのままゴールに吸い込まれた。

1人少なくなった松本だが、後半も縦に力強く仕掛ける思い切りのいい攻撃はブレなかった。後半10分、右CKからのこぼれ球に反応したMF石原崇兆が、ペナルティーエリア内で大山に倒されてPKを獲得。そのPKを、永井が落ち着いて右足でゴール右隅に決めた。

後半19分、松本が逆転した。左から切り込んだ永井が、切り返しを入れてDFをかわしながら右足でシュート。ボールがゴールに突き刺さると、永井は両手を頭に当てるパフォーマンスをしてほえた。

その後は、数的有利の大宮が押し返した。5連続ゴール中のFW大前元紀に代わって、同25分からピッチになったFWマルセロ・トスカーノのFKなどで真tもとゴールをおびやかした。同ロスタイム1分にはマテウスがペナルティーエリア右からFKも大きく枠を外した。

松本は2連勝、6戦無敗で首位をキープした。2位のFC町田ゼルビアも最下位京都サンガに2-1で勝ち、勝ち点差1で松本を追走している。