リーグ再開後、15日間で5試合目の鹿島アントラーズは前節ガンバ大阪戦から先発2人を入れ替え、主将マークはMFレオ・シルバが巻いて臨んだ。

 一方、前節V・ファーレン長崎戦でリーグ戦10試合ぶりの黒星を喫したFC東京は、ワールドカップ・ロシア大会の韓国代表DFチャン・ヒョンスがリーグ再開後、初めて先発に復帰した。

 試合は前半早くも動いた。前半13分、鹿島MF三竿健斗からサイドチェンジを受けた左サイドバックの安西幸輝が、対面した東京MF東慶悟にドリブルで仕掛けてから右に切り返す。すると、中にクロスを送るのではなく、やわらかいボールをGK林彰洋の頭上へ。ペナルティーエリアの外から、カーブがかかった鮮やかなロングシュートがゴールに吸い込まれた。

 だが、やられた東京も黙っていない。前半19分に中央からパスを受けた右サイドのDF室屋成は、ドリブルで仕掛けると見せかけて中へ低いクロス。これをFW富樫敬真が右足で今季初ゴールを決めて、わずか6分で同点に追いついた。

 後半、突き放したのは東京だった。32分、途中交代のFW永井謙佑が頭でトラップ。これが少し大きくなったが、鹿島DF犬飼智也がスライディングでカットできず。こぼれ球を再び永井が拾って、中へ。これも同じく途中交代のFWリンスが押し込んで、2-1で勝ち越した。

 東京はさらに2分後、MF東慶悟が抜け出して、中に決定的なパスを送るも、ゴール前でフリーだった永井のシュートは上に。ダメ押し点を決めることはできなかった。

 鹿島は後半44分に20歳のMF田中稔也をリーグ初出場させてゴールを狙う。ロスタイムにはMF永木亮太がミドルシュートを放ったが、GK林の好セーブに防がれ、追いつけなかった。

 東京は、4月のホーム鹿島戦と同じ2-1の逆転勝利で、鹿島に1シーズン2勝は初めて。勝ち点37で2位をキープした。

 鹿島はこれで東京に5試合連続未勝利で、5試合ぶりの黒星となった。