ジュビロ磐田が、7戦ぶりの勝利をつかんだ。ホームでベガルタ仙台に3-2で逆転勝利。FW川又堅碁(28)が、1得点1アシストの活躍を見せると、後半ロスタイムにはDF大井健太郎(34)が決勝点を奪った。

 エース川又が、苦しいチームを救った。0-1の前半45分。DF桜内渚(28)の右クロスに中央で反応した。滞空時間の長い緩やかなボールに合わせて踏み切ると、競り合った仙台DF平岡康裕(32)の上から頭でたたき込んだ。

 7月18日ホーム鹿島アントラーズ戦以来4戦ぶりのゴールを決めると、再びチームの窮地で輝いた。1点ビハインドの後半32分。途中出場のMF山田大記(29)のパスで右サイドを抜け出すと、途中出場のFW中野誠也(23)へ丁寧にラストパスを送った。大卒ルーキー待望のリーグ初得点をお膳立てし、再び試合を振り出しに戻した。

 これで勢いに乗ると、後半ロスタイムに歓喜の瞬間が待っていた。MF田口泰士(27)のシュート性のボールをDF大井が左足で押し込み、決勝点を奪った。名波浩監督(45)が「これだけ引き分けが続いている。『やるか、やられるか』というゲームでいい」と決意して臨んだ一戦で、7戦ぶりの勝利。ホームでは4月15日サガン鳥栖戦以来となる勝ち点3をつかんだ。

 前節まで4試合連続の引き分けで6戦勝ちなしと苦しんだチームに、トンネルを抜け出す兆しが見えてきた。【前田和哉】