経験の浅い若手を多く抜てきした鹿島アントラーズが1-0でセレッソ大阪に競り勝った。3日にペルセポリス(イラン)とのACL決勝第1戦が控えるとあって、直近の試合から先発9人を入れ替えた。その中で後半7分に20歳の2年目DF小田逸稀が頭で合わせたプロ初ゴールを守り抜いた。来季ACL出場権獲得にも1歩前進。何より、ACL決勝へ大きな弾みをつけた。

気持ちが乗り移ったゴールだった。決めた小田だけではない。出た選手全員の気持ちが。プロ初ゴールを、頭をたたかれて祝福された小田は「自分のゴールが決勝点になったのもチームメートのおかげ。みんなに感謝したい」と喜んだ。

ペルセポリスとのACL決勝第1戦まで中2日とあって、リーグ初出場のMF久保田や初先発のルーキーFW山口ら経験の浅い選手が並んだ。小田もその1人で「普段、悔しい思いをしているメンバー。『おれらでやってやるぞ』と試合前はワクワクしていた」。下馬評はもちろん低い。だが、がむしゃらに戦う姿勢が、ほぼベストメンバーのC大阪を気持ちで上回った。

戦う若手を、MF小笠原やDF昌子、GKクォンら「経験者」が支えることでつかんだ、公式戦6試合ぶりの勝利。「勝ちたい気持ちが伝わった試合。これは本当にデカイ。みんなに刺激を与えまくったと思う」と昌子。ACL決勝に向けて、大きな弾みがついた。