J1ベガルタ仙台の渡辺晋監督(45)が7日、ハイレベルなポジション争いにうれしい悲鳴を上げた。

昨年のキャンプはけがで別メニュー調整の選手が続出したが、今年はフルメンバーがフレッシュな状態。まだ主力組を固定せず、シャッフル状態でミニゲームをこなすなど競争心をあおっている。また、開幕戦まで残り2試合を予定する練習試合を非公開とし、23日のホーム浦和戦まで手の内を完全シャットアウトする構えだ。

渡辺監督 みんながけがなくやれていることはうれしい限りですよ。今年は例年以上に競争が激化しています。自分の持っているものをアピールしつつ、チーム戦術を遂行してくれている。この状態が1年間続けばいい。メンバーを固定して連係を高める方法もあるが、ピッチ内での競争があった方がいい。

特にDF陣は、シマオ・マテ(30)の加入でポジション争いが激化。マテ、金正也(30)と3バックを組む常田克人(21)は「この人が絶対という人はいない。それだけいい競争ができている。そこにしっかりと絡んでいきたい」と意欲的だった。

昨季リーグ戦33試合に出場したDF大岩一貴(29)は永戸勝也(24)、平岡康裕(32)を両翼に抱えプレー。「今は自分のことで精いっぱい。シマオの方が存在感を出せてる場面が多いので、コンディションを含めてすべての部分で上げていきたい」と危機感を口にした。FW、MF陣も同様に、息を抜けない競争が続く。【下田雄一】