ヴィッセル神戸に新加入した元スペイン代表ダビド・ビジャ(37)が移籍2戦目で初ゴールを挙げた。後半9分に相手クリアミスから右足で先制点。神戸の今季第1号を、同国代表歴代最多59得点の世界的ストライカーが決めた。

前半にはシュートがクロスバーに直撃する場面もあった。ボール支配率でも圧倒した神戸が、そのまま1-0で逃げ切り。神戸にとって今季初勝利となった。

ワールドカップ(W杯)優勝経験者の世界的スター3選手を擁する神戸が今季初のホーム戦を迎えた。神戸市内は好天にも恵まれ、チケットは試合前日に完売。入場者数は2万5172人と発表され、満員のサポーターが記憶に残る1勝に酔いしれた。

3選手は2試合連続で先発メンバーに名を連ねた。10年W杯を制した元スペイン代表MFイニエスタとビジャ、14年W杯優勝の元ドイツ代表FWポドルスキの豪華な顔ぶれだ。3人の名前のアルファベットから「VIPトリオ」や「ビッグ3」とも呼ばれる。

対戦するサガン鳥栖には元スペイン代表FWフェルナンドトーレスも在籍しており、こちらも先発となった。両軍はいずれも実績のあるスペイン人監督が指揮を執る。Jリーグ史上に残る豪華な一戦になった。

神戸のスター3人が先発した2月22日、アウェーで迎えた今季開幕セレッソ大阪戦(ヤンマー)は4万2221人(C大阪の開幕戦史上最多記録)の大観衆で埋め尽くされた。だが、ボール支配率で神戸が圧倒しながら0-1で敗れていた。

イニエスタが途中加入した昨年は、神戸のホーム年間入場者数は36万7716人(17試合)で過去最多記録を作った。1試合平均2万1630人で、ポドルスキが途中加入した17年の同1万8272人から約3300人も増やした。ビジャは今季から加入し、この日の神戸の今季初戦となる本拠地ノエスタ(収容人数は約2万8000人)の観客動員も注目されていた。

この日から神戸は飲食店やグッズ売り場など会場内全店舗で完全キャッシュレス化をスタートさせ、Jリーグでは初の試みだった。

 

▼年長J1初得点 37歳の神戸FWダビド・ビジャが2日の鳥栖戦(ノエスタ)でJ1リーグ戦出場2試合目で初ゴール。37歳2カ月27日でのJ1初得点は、鹿島MFジーコの40歳2カ月13日に次ぐ史上2番目の年長記録となった。元スペイン代表のビジャは10年W杯南アフリカ大会の得点王。W杯の得点王がJ1でプレーするのは5人目。過去4人の初ゴールまでの出場数は、名古屋FWリネカー(イングランド=86年大会)が4戦目、磐田FWスキラッチ(イタリア=90年大会)と柏FWストイチコフ(ブルガリア=94年大会)がデビュー戦、C大阪FWフォルラン(ウルグアイ=10年大会)は4戦目。