ベガルタ仙台の「令和」初勝利はならなかった。過去わずか1勝と鬼門の敵地川崎フロンターレ戦で1-3と完敗。前半13分に先制点を許すなど3失点で、今季アウェーも5戦全敗。順位も16位から17位に後退した。

途中出場の3人で“0は”逃れた。後半24分、5分前に投入されたDF大岩一貴(29)がゴール前に駆け上がり、右足で豪快に蹴りこんだ。チームの「令和1号」に「よく分からないです」と節目弾の喜びは、敗戦の悔しさに打ち消された。自身のパスカットから、同じく途中出場のMF関口、FW長沢とつないだ決定機を決め「点を取れる選手は価値が高いと思う。守れて点の取れるDFになって信頼されたい」。リーグ4戦ぶり出場で、J2千葉に入団した12年以降、8年連続得点も記録した。

前半4分に左サイドからDF永戸がチーム新元号初クロス。同29分には永戸の初CKからDF常田が頭で合わせて初シュートを放った。後半7分にペナルティーエリア内で相手ユニホームをつかんでしまい、初PK献上の永戸は「1対1の対人のところで負けてしまったのは反省」。相手の巧みなパス回しに対応しきれない場面も多かった。

今後は3勝1分けでグループステージ突破を決めているルヴァン杯の東京戦(秩父宮)、12日はリーグ広島戦(ユアスタ)と続く。渡辺監督は「0-3からもり返したところ、点をそれ以上与えず踏ん張れたことは次につながる」。まずは令和1勝を、全員でつかみにいく。【鎌田直秀】