モンテディオ山形がアウェーで水戸ホーリーホックに1-3と敗れ、J1自動昇格圏外の3位に陥落した。

後半13分に先制を許すと、わずか9分間で、今季4度目の3失点。攻撃陣もFW坂元達裕(23)のシュートで誘発した相手ハンドによるPKをMF中村駿(25)が決めた1点のみに終わった。首位柏レイソルに勝った大宮アルディージャが1試合少ない状況で山形と勝ち点2差の2位浮上。プレーオフ出場を争う6位との勝ち点も3差に迫られ、残り3戦全勝で結果を待つしかない。

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山形の「ヤマナチオ」が、ガタガタガタと崩れた。今季は柏と並ぶJ2最少30失点を誇っていたが、立て続けに3失点。守備の中心を担うDF栗山は「後半の立ち上がりから相手が前に出てきた。1つの失点から、相手の勢いを受けてしまった」。敵地に駆けつけた1700人のサポーターを前に、大きく頭を下げた。

すべてサイド攻撃に屈した。MF山田の出場停止により、MF九鬼を左サイドで13戦ぶり先発起用。3バックもDF松本の離脱によりDF加賀が入った。相手左サイドからのクロスにマークを外されて先制を許すと、九鬼と右サイドMF柳のポジションを入れ替えて対応を図ったが裏目に。2点目は逆サイドからのクロスに合わせたヘッドをGK櫛引が止めるも、こぼれ球を押し込まれた。栗山は「人も変わったこともあるが、中のマークがゴチャゴチャになってしまった。シンプルにやることを反省しないと」。3点目もサイドから豪快に合わされると、巻き返しは難しかった。

2位大宮が台風19号の影響で延期になっていたアビスパ福岡戦(NACK)で勝利すると、勝ち点が5差まで広がる可能性もある。最後まで積極的な姿勢を示したFW坂元は「とにかく残り3戦すべてで勝ち点3が欲しい。自分たち前の選手がもっとゴールを狙っていかないと」と責任を背負った。

木山隆之監督(47)も「今日は水戸のプレーをほめるべき。自動昇格に関しては違うチームが頭1つ出たが、1点返したことは大きいし、顔を下げずに全力を尽くしたい」。まずは10日の次節ホームV・ファーレン長崎戦(NDスタ)で堅守の自信を回復する勝ち点3を積み重ねるしかない。【鎌田直秀】