J2アルビレックス新潟は21日、最終節長崎戦(24日午後2時、デンカビッグスワンスタジアム)に向けた練習を聖籠町で行った。冒頭のウオーミングアップを公開。その後は非公開で紅白戦などを行った。

FWレオナルド(22)は、ハットトリックでのシーズン締めと得点王獲得を狙う。現在27得点を挙げランキング1位。2位の長崎呉屋大翔(25)の22得点に5点差をつけており、タイトル獲得は濃厚だが、大台の30点に乗せ、勝利で終えることを誓った。

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時折雨が降り出す天候の中でも、レオナルドは軽快に動いた。「寒いのは苦手。でも、昨年は(J3の)鳥取にいたし、新潟の寒さとあまり変わらない。慣れているよ」。気温7度の中、ブラジル人選手4人で行ったボールを使ったウオーミングアップでは言葉をかけ、雰囲気を盛り上げた。

ここまで27得点。「最後はハットトリックで3点を追加することが目標」と30ゴールに照準を合わせた。長崎戦は、得点ランキング2位の呉屋との直接対決になる。点差は「5」。昨季、J3鳥取で24得点を挙げ得点王を獲得したのに続き、カテゴリーをまたいでの2年連続トップスコアラーは濃厚だ。J3からJ2に上がっての得点王は史上初になる。もちろん「最後までどうなるかはわからない」と気を引き締める。その上で「自分が点を取って勝てば、彼が逆転するのは難しいだろう」と自信ものぞかせた。

吉永一明監督(51)は「周囲と理解し合って成長してきた部分はある」と言う。シーズン中、個のプレーに走る部分も見られたが、シーズン終盤では味方との連係で相手を崩し、ペナルティーエリア内で勝負する場面が増えた。「信頼関係はできている」。その手ごたえが数字に表れてきた。

何より求めているのは「勝ってシーズンを終えること」(レオナルド)だ。目標のJ1昇格を果たせなかった無念は、得点王に王手をかけている充実度を上回る。「悔しさが残るシーズンだった。最後は絶対に勝つ」。現在、新潟はホーム4連勝中。大台に乗せてのタイトルと、ホームの連勝を伸ばしてのフィニッシュを自身に課した。【斎藤慎一郎】