北海道コンサドーレ札幌FW鈴木武蔵(26)GK菅野孝憲(35)が新型コロナウイルス感染拡大を受け、最前線で治療に当たる医療従事者にエールを送った。鈴木が代表を務めるNPO法人「Hokkaido Dream」の活動の一環として8日、北海道北見市内の北見赤十字病院の医師らとテレビ会議アプリ「Zoom」を通して交流した。

北見市では3月初旬に展示会でクラスター(小規模集団感染)が発生するなど同ウイルスによる影響をいち早く受けていた。鈴木と菅野は映像越しに、同病院の荒川穣二院長やスタッフから現在の医療現場の置かれた環境の説明を受けた。鈴木は「報道でしか情報がない中で医療従事者の方がどう思うか聞けたので良かった」、菅野は「尊敬するという言葉しか思いつかない。本当に頭が下がる」と、何度もうなずきながら聞き入った。

質疑応答の時間には同病院のフットサルチームに所属するソーシャルワーカーの男性が「北海道のチームが決勝に行くとは」と決勝に進んだ昨年のルヴァン杯の感想を口にした。それに反応した鈴木は「去年は決勝でゴールを決められなかったので、ゴールを決めて優勝をしたい」。菅野からは「一緒にボールを蹴りたいですね」と“異業種他流試合”を申し出るなど和やかな雰囲気で幕を閉じた。

今後は弁当やサイン入りユニホームを届ける予定。荒川院長は「プロの選手が『ともに戦おう』といってくれたのはファンということ以外でも、職業人としてプライドを持って戦っていけると勇気を頂いた」と感謝した。