清水エスパルスが、歴史的大敗の屈辱を吹き払った。ホーム札幌戦の前半ロスタイムに、MF金子翔太(25)がPKで先制ゴール。

後半7分に追いつかれたが、同40分にMFヘナト・アウグスト(28)、ロスタイムには、この日が26歳の誕生日のFWカルニーニョス・ジュニオが追加点を挙げ、3-1で快勝した。昨年8月17日のリーグ戦で0-8と、クラブワースト8失点をホームで喫した時の相手に、雪辱を果たした。

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清水は今季2勝目を挙げ、J1通算400勝に王手をかけた。序盤から一進一退の攻防が続くも、前半終了間際に試合が動いた。同ロスタイム、金子がPKを左隅へ決めて先制に成功した。

後半7分にFKで同点に追い付かれたが、同18分に相手に退場者が出た。数的優位に立つと猛攻を仕掛けた。待望の勝ち越し点は同40分。ゴール前を固める相手に対し、ヘナトがエリア外から右足を振り抜いた。豪快に右上へ突き刺して勝ち越し点。「守備だけでなく、攻撃にも絡みたかった。幸せに思う」と白い歯を見せた。同ロスタイム、カルリーニョスが3点目。バースデーゴールに「うまく決められた」と声を弾ませた。ピーター・クラモフスキー監督は「勝ち点3に値する内容だった」とうなずいた。

昨季ホームで0-8と屈辱的な大敗を喫した相手にリベンジを果たした。「サッカー人生で最も恥ずかしい試合だった。今日は非常に大事な一戦だった」とヘナト。4試合連続負けなしで、J1通算399勝目を手にした。次回のリーグ戦は15日のアウェー仙台戦。Jリーグで6クラブ目となるJ1通算400勝の大台到達は、今季初の連勝で飾ってみせる。【古地真隆】