セレッソ大阪が2-1でアウェー横浜FC戦を制し、2連勝で2位を死守した。

主将のMF清武弘嗣(30)が2試合連続ゴールなど全2得点に絡み、1点差とはいえ完勝に近い内容。首位川崎Fとは勝ち点8差だが、1試合消化が少ないC大阪にとっては射程圏内。残り21試合、本気度MAXのセレッソが悲願のJ1リーグ優勝へ向けて突っ走る。

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悲願のJ1優勝へ、主将は止まらない。後半13分、自陣左サイドから走りだした清武が、敵陣に入るとMF藤田からのパスを受ける。さらに加速。計50メートル以上走り、ペナルティーエリア(PA)内に入ると相手3人に囲まれ、前のめりに倒れた。そのこぼれ球を奥埜、ブルーノ・メンデスとつないで追加点になった。

「(自身がつぶされて)事故みたいな感じ」という清武は「スペースが空いていたので仕掛けた。自分が打ちたかったが、オク(奥埜)が冷静にブルーノに出してくれた」と喜んだ。

前半14分には、2試合連続となる今季3点目を決めていた。高木のヒールパスから、相手をフェイントでかわし、左足で先制点。「あれはトシ(高木)の落としが絶妙。最近はああいう崩しが少なかったので」と振り返った。

昨年のJ1最少失点の精密な守備網も健在だ。あえて相手に球を持たせ、PA付近で厳しくチェック。シュート数は自軍の9本に対し、16本も打たれたが、1失点した後半残り約10分間以外はほぼ危険な場面はなし。今季6度目の無失点を逃したが、ロティーナ監督も「攻守ともやりたいサッカーだった」という。

開幕13試合で、わずか2敗という安定感。清武は「(17年度に)ルヴァン杯、天皇杯を取ったので、あとはリーグ優勝しかない」と断言する。過労気味だったDF丸橋を今季初めてベンチ要員とし、9月以降の連戦へ準備は整った。95年にJリーグに昇格したC大阪が、初優勝に挑戦する。【横田和幸】