大社がPK戦で5大会ぶり10度目となる全国高校サッカー選手権への切符をつかんだ。

大社は前半20分、FW島貫心(2年)に先制。さらに後半11分にMF大菅遼太(3年)のCKから、DF小川翔大(3年)がゴール左に押し込み、追加点をあげた。

しかし、後半30分に1点を返されると、同ロスタイムにオウンゴールで同点に追いつかれた。

延長戦までもつれたが、ともに得点なし。勝負は決まらずPK戦へ。先攻の大社は1人目が成功させ、立正大淞南の1人目は失敗。大社は残り4人がPKを成功させ、優勝が決まった。

プレッシャーの中、ゴールを守り抜いたGK飯塚統麻(3年)は、「去年の決勝では4-0でやられ、自分のミスで試合を崩してしまった。去年の悔しさはここでしか返せないという気持ちだった」。優勝決定の瞬間には「うれしさと仲間への感謝で涙が止まらなかった」とほっとした笑顔を見せた。

後長直樹監督(37)は、4年連続同一カードでの決勝戦で、ついに勝利し「(立正大淞南は)いいライバルであり仲間。『全国では立正大淞南の思いも背負って戦っていこう』と生徒に話したところ」と話した。「全国の人に勇気、感動を与えられるような試合をしたい」と同監督。「仲間」の思いも胸に5大会ぶりの全国の舞台へ臨む。【佐藤あすみ】