なでしこリーグのセレッソ大阪堺レディースMF林穂之香(22)が17日、オンラインで移籍会見に臨んだ。

前日にスウェーデン女子1部リーグのAIKに完全移籍することが発表されており、初めてプロ選手になる胸中を明かした。

「楽しみと不安があるが、自分で決めたことなので、人間としても成長できるように頑張りたい。C大阪堺に所属となり、もう少しで10年が終わるが、大切に育てていただいたクラブなので感謝の気持ちでいっぱい。連勝、連敗、降格、昇格、さまざまな経験をさせてもらい、向こうでいいプレーを見てもらうのが恩返しの1つだと思う」

北欧のスウェーデンは日本ではなじみの少ない国だが、最新のFIFAランキングでは米国、ドイツ、フランス、オランダに続く5位。11位の日本よりは格上になる。AIKは近年力をつけているクラブで、最近になって移籍が決まったという。

京都・宇治市出身の林は11年にC大阪堺入り。U-19、20で日本女子代表入りし、昨年からなでしこジャパンに選ばれていた。157センチ、51キロとサイズは小柄ながら、判断能力やパスセンスがある。

主にボランチで今季のリーグ戦は18試合7得点、通算150試合36得点。来年の東京オリンピック(五輪)の有力候補だ。現在は同大4年生で来春に卒業予定。

「プレーの判断や技術を通用させ、さらに伸ばしていきたい。あとは海外なのでコンタクトプレーにおいて、自分の中での基準を上げていきたい」。東京五輪代表入りのため、自らへの課題を口にした。私生活では「北欧なので、オーロラが見られたら」と素朴な思いも明かした。

同じC大阪堺所属のFW宝田沙織(20)は米女子プロリーグのワシントン・スピリットへ完全移籍が決まったばかり。大阪から世界へ2人同時に羽ばたくことになった。C大阪堺では、現在ベスト8まで勝ち進む皇后杯が最後の大会となり、来年1月に渡欧予定。【横田和幸】