川崎フロンターレMF中村憲剛(40)が30日、現役最後の「練習後オンライン取材」に応じた。

元日の天皇杯決勝ガンバ大阪戦(国立)に向けて、この日はゲーム形式の練習などを実施。「埋没することなくプレーできてよかった」と話した。「『ついていけない』とか『ダメ』という感想の終わり方じゃなくて、オニさん(鬼木監督)にも言ったけど『楽しかったわ』と言って終われたのは、とても幸せなこと。ポロっと出た感想が『楽しかったなあ』だったのは、自分でもびっくり。そういう終わり方をするとは思っていなかった」と、現役生活の最後まで高いパフォーマンスを維持できていることに感謝した。

元日の天皇杯でプロ生活を終えられる選手は、ほんの一握りだ。中村の現役生活18年を振り返っても、川崎Fが天皇杯決勝に進出するのは16年に続く2度目。「名誉なことだし、今までいろんなことを言語化してきた人間だけど、言葉にするのが難しい」と、巡り合わせに運命めいたものを感じている。

ただ、あくまで目指すのはクラブ初の天皇杯のタイトル。「試合に個人的な感情を乗せるべきじゃないと、常々思っている。えてしてそういうのは邪魔をすると、サッカー人生で経験してきた。チームの勝利が第一優先」と言い切った。