東京は敵地で好調の名古屋と引き分け、勝ち点1を持ち帰った。

後半18分、MF三田啓貴に代わってMF安部柊斗が投入された。東京五輪世代の有望株。この日も持ち前の運動量と球際の強さを生かし、名古屋の前に立ちはだかった。

五輪世代としてはGK波多野豪とともに、開幕から連続出場を続けていた。しかし3月18日、新型コロナウイルス感染のリスクがある会食があったとし、クラブが定めたコロナ対策の規則違反で19日から自宅での謹慎処分を受けた。長谷川健太監督からも言葉をかけられた。「(ファンやサポーターの)支えや応援があっての私たち。それを裏切る行為だということをわからなきゃけない。二度とやってはいけない」。

名古屋戦の前日、指揮官は2人が遠征メンバーに入ったことを明かした。「やったことの重大さを猛省している。4月からは戦力だと考えている」。プロ選手としての自覚をもう1度持って練習に取り組む姿勢を信頼し、遠征に連れていった。波多野は出番がなかったものの、ベンチから大声を響かせて仲間を鼓舞するいつもの熱のこもった姿を見せた。

次戦は札幌戦で、ホームに戻る。安部のポジションである中盤、波多野のGKも、ともに競争が激しくなっている。謹慎前は開幕から全試合に出場していた2人なだけに、ここからふたたび活躍が期待される。【岡崎悠利】