2年連続の天皇杯出場を狙う常葉大が、静岡産大を2-0で退けた。昨季の東海学生リーグ1部(コロナ禍で1回戦総当たり)でも1-0で勝利した相手に雪辱を許さず、完封。J3の藤枝MYFCとアスルクラロ沼津、JFLホンダFCと本大会切符を争う決勝大会に駒を進めた。

1-0の後半ロスタイム、左クロスに途中出場のFW原崎颯(はやて、2年=浜松開誠館高出)が反応。伸ばした右足で合わせ、2点目を奪った。今大会準決勝での公式戦デビューに続き、2戦目で初得点。「2点目を決めれば勝負が決まると思って飛び込んだ。泥臭いゴールだったけど、うれしかった」と笑った。

一丸の勝利だった。後半31分にFW金賢祐(キム・ヒョンウ、2年)、同37分にはDF速水修平(3年=磐田U-18出)が負傷交代。それでも、金に代わった原崎がダメ押し、速水に代わったDF加藤真太郎(4年)も体を張って無失点で締めた。沢登正朗監督(51)は「全体でカバーできた」と、目を細めた。

次の公式戦は、10日に迎える今季リーグ初戦。この日、先制点で勝利に貢献したMF古長谷千博(2年=清水桜が丘高出)は「負傷者も出る中、2点目を取って無失点で終われたことはリーグ戦にもつながる」と、手応えをにじませた。【前田和哉】