清水ユースが、ホーム開幕戦で大宮U-18を1-0で退けた。後半43分、今季初先発のFW千葉寛汰(3年)が、自ら獲得したPKを決めて決勝点。チームを開幕2連勝に導いた。

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清水ユースのエース千葉が、ゴールをこじ開けた。0-0の後半43分、ドリブル突破からPKを獲得。自らボールをセットすると、前日10日に居残り練習したというコース「ゴール左隅」へ、予定通り突き刺した。「コースは決めていた。自分の得点が勝利につながってうれしい」と会心のガッツポーズ。今季初得点が、チームを開幕2連勝に導く決勝点となった。

度重なる故障に苦しんできた。左足首の靱帯(じんたい)損傷から復帰直後の昨年12月、同じ足を肉離れ。日本クラブユース選手権を欠場し、チームも1回戦敗退に終わった。今大会前にも右膝を痛め、今月4日に迎えた開幕戦は控えスタートだった。「何も貢献できず、精神的にもつらかった。今日、結果を出せてホッとしている」。自身にとっても、完全復活への1歩となる貴重な1点となった。

3連勝を懸けて臨む18日の次節は、アウェーで流通経大柏高と対戦。千葉はこの日の殊勲弾を「再スタート」と位置づけ、「まだ1点取っただけ。満足はできない。もっともっとチームのためにやらないと」と、さらなる活躍を誓った。エースの逆襲は、まだ始まったばかりだ。【前田和哉】

◆千葉寛汰(ちば・かんた)2003年(平15)6月17日、静岡市生まれ。幼稚園年中でサッカーを始め、小6まで高部JFC。中学からJ1清水の下部組織に所属。19年国体少年男子の部優勝。U-16、18日本代表。家族は両親と姉。178センチ、74キロ。血液型O。