新潟を拠点に全国へエンターテインメントを提供する「蔦屋書店」を展開する、株式会社トップカルチャーの若きリーダー清水大輔社長(36)が3月31日付でJ2アルビレックス新潟の社外取締役に就任し、2カ月がたとうとしている。新潟市の内野中から桐蔭学園高(横浜)に進み、3年時には全国高校サッカー選手権で4強入りを果たした経験を持つ。慶大卒業後、米国留学やIT事業で働いた経験を生かし、J1再昇格を狙うチームを全力でサポートしている。

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新潟のクラブ創立からサポートを続けるトップカルチャー社の2代目、清水社長が「生涯アルビ」を誓った。

-新潟は開幕から無敗で首位をキープしている

清水社長 ホーム戦は全て見に行っているし、アウェー戦は動画でチェックしている。アルビレオ時代から応援しているクラブで、「ずっと一緒」という感じ。(本間)至恩選手を始め、県内出身選手が活躍していることもうれしいですね。

-21年1月15日にトップカルチャー社長に就任。3月末には新潟の社外取締役に新任された

清水社長 約25年前、クラブの立ち上げからサポートさせていただいている。いい時も、そうでない時もともに歩んできたし、今後もその思いは変わらない。全力で昇格を応援したい。

-大学卒業後、米国留学やIT関連企業で経験を積んだ

清水社長 これまで行っている県内全店舗でのチケットやグッズ販売は継続する。そこにプラスして、デジタル分野で働いてきた経験や、海外留学で培った価値観など、今ならではのサポートの提供や発信が出来ればと思っています。

-学生時代のサッカー経験も生きている?

清水社長 大学のサッカー部は学生主体で練習メニューを決めていました。全員が「チームのために何ができるか」を考えて動いていた。何かをつくり出す、生み出すといった経験が、今に生きている場面はあるかもしれません。

-桐蔭学園では全国選手権に2度出場。3年時(02年度)には4強入り

清水社長 当時は珍しいポゼッション重視の戦術が魅力的で進学を決めた。ポジションはボランチでした。世代別の日本代表やプロ入りが決まっている選手がズラリ。1学年後輩には、新潟でプレー経験もある栗原明洋もいた。高いレベルでサッカーが出来たことはいい経験でした。

-準決勝ではその大会で得点王(7点)に輝いた、元日本代表の平山相太擁する国見(長崎)と対戦

清水社長 平山にヘディングで先制点を決められ1-2で負けた。その後の決勝戦は新潟でも活躍した小川佳純がとてつもないロングシュートをぶち込んで市船橋が優勝した。当時は悔しかったですが、今となってはいい思い出です。

-今後のクラブに期待することは

清水社長 アルビレックスは県民の心を動かすチーム。J1で優勝する姿が見たいし、出来ると信じている。会社も、クラブとともに「生活の一部」になれるよう、さらに成長したいです。【聞き手=小林忠】

◆清水大輔(しみず・だいすけ)1984年(昭59)6月7日生まれ、新潟市出身。内野小2年時、新潟イレブンジュニアでサッカーを始め、内野中から桐蔭学園に進学。全国高校総体1度、全国高校選手権2度出場。慶大総合政策学部卒業後、09年楽天入社。18年米ボストンのハルト・インターナショナル・ビジネススクール卒業、MBA取得。18年メディアドゥホールディングス(現メディアドゥ)入社。19年トップカルチャー入社。