Jリーグと日本野球機構(NPB)は6日、38回目の新型コロナウイルス対策連絡会議を行った。

専門家チームから、最新の感染状況の報告やワクチン接種率を高めるための助言を受けたほか、濃厚接触定義を厳しくすることについての議論も行われたという。

専門家チームの東北大・賀来満夫教授は「9月2日の段階で、全人口のうちワクチンの2回目を打った方が約47%、高齢者では約87%。ワクチンは確実に入院や重症化を阻止できる効果がある一方で、ブレークスルー感染=2回打っていても感染する事実があり、2回打った方は軽傷や無症状が多いため、逆に移してしまうこともある。ワクチンを打ってもかかることはあるので、十分注意していただきたいと説明した」と話した。

Jリーグでもワクチン接種は進んでおり、村井チェアマンによると「ワクチン接種を1回でも行えたクラブが全体の95%。3クラブがまだだが、今後接種を予定しているクラブもあり、大半が何らかのワクチン接種をスタートした状況」という。

選手個別では「ワクチン接種クラブに占める2回以上接種をした選手は70%を越えている状況。3割弱、ワクチン接種がスタートしているクラブでありながら未接種の選手もいる一方で、5クラブくらいが100%に近い形で接種を終えている」状況だという。

村井チェマンは「ワクチン接種には地域差もあり一様ではないが、丁寧に選手に説明をして誤解を解き、試合日程などの条件をケアしたクラブは、摂取率が極めて高い。一部まだ誤解をもっている選手がいるとも認識しているので、丁寧な対応をしながら(接種の)数を上げていこう、という議論だった」と明かした。

また、ワクチン接種証明やPCR検査の陰性証明をスタジアム観戦時に導入する議論が行われていることも明らかになった。村井チェアマンはワクチン接種の進み具合や“ブレークスルー感染”への懸念もあるとし、「ステップを踏んで、ゴールを見極めて進みたい」と慎重な姿勢を示した。