全国高校サッカー選手権静岡県大会1次トーナメント(来月2日開幕)の組み合わせがこのほど、決まった。県総体準優勝で第2シードの清水東は、同16日の3回戦から登場する。県内有数の進学校のため、受験勉強に専念する3年生22人が県総体後に引退。MF佐野健友(3年)は残った12人の中の1人だ。「総体決勝で負けて悔しかった。サッカーをやめるという選択肢はなかった」と明かした。

文武両道を極めている。佐野健は理数科クラスに所属。昨年度は東大に1人、京大に1人が現役合格するなど、全国トップ級の学力の生徒がそろう。部活動と勉強を両立するのも難しい中で、佐野健の背番号は「10」。理数科所属でエースナンバーを背負う選手は、同校初になるという。

「入学後から勉強と両立しているので、苦ではない。やると決めた以上は貫きたい」。練習後には週6日で塾に通う生活を継続。第1志望は筑波大体育専門学群で、将来は「サッカーに関わる仕事に就きたい」と明確な夢も持っている。

ピッチでは冷静に試合状況を分析し、スピードを生かしたドリブルでチャンスをつくる。静岡学園と対した県総体決勝では2点リードを追いつかれ、PK戦で敗れた。あと1歩で全国大会出場を逃し「選手権では決勝に行って、必ず優勝したい」とリベンジに燃えている。31年ぶりの全国選手権出場と難関大の現役合格を目指す。【神谷亮磨】

◆佐野健友(さの・けんすけ)2003年(平15)9月7日、富士市生まれ。5歳からサッカーを始め、小学校時代は由比SSSでプレー。中学時代は「SALFUS oRs」に在籍。178センチ、68キロ。血液型AB。家族は両親、兄。