コンサドーレ札幌の創設に尽力し、クラブを運営するコンサドーレの最高顧問で石屋製菓の名誉会長、石水勲氏が26日午前4時30分、札幌市内の病院で死去した。病気の治療中で77歳だった。クラブが29日に発表した。北海道初のプロスポーツチームとして96年に誕生したクラブの創設、発展に情熱を注いだ。葬儀・告別式は近親者で行った。石屋製菓では11月中に札幌市内でのお別れ会を予定している。

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コンサドーレ札幌の関係者は29日、石水氏の逝去を悼んだ。札幌・宮の沢の練習場に立つポールには、クラブ旗は弔意を表して半旗で掲げられた。取材に応じた三上大勝GM(50)は「クラブにとって、なくてはならない方が残念ながら去ってしまった。しっかり石水会長の意思を引き継ぐことが現在のクラブの責任」と話した。約1カ月前、石屋製菓本社を訪れた同氏と会話をかわしたのが最後だったという。

チームは次節10月2日アウェーG大阪戦は喪章をつけて臨む。室蘭大谷高卒業後の08年から札幌でプレーするMF宮沢裕樹(32)は「悲しい気持ち。石水さんが望んでいたタイトルを取る姿を見せられなかったのは残念」と悔やんだ。「しっかり勝ち点3を取れるように、チームとしていい姿を見せられれば」と、弔いの白星を誓っていた。

◆石水氏の勧めで13年から現職を務めるコンサドーレ野々村芳和社長(49) タイトルを取るところを見ていただけなかったことが残念ですが、コンサドーレは石水さんが思い描いたクラブに近づいています。石水さんはいつも人の想像の上を行っていましたが、今度はコンサドーレがあなたの想像の上をいけるように歩んでいきます。サッカーを日常にしてくれたこと、感謝しかありません。