J2で5位のアルビレックス新潟は今日23日、ホームで13位ブラウブリッツ秋田と対戦する。22日は聖籠町で最終調整を行った。上位対決となった前節16日は敵地で長崎と1-1で引き分け。J1昇格圏の2位京都との勝ち点10差を縮めることができなかった。リーグ戦残り8試合での逆転昇格に向け、ここからは1つも落とせない試合が続く。MF島田譲(30)はどんな状況でも背中を押してくれるサポーターに勝利を届けるため、全力プレーを誓った。

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長短のパスで試合をコントロールするレフティーが中盤の底でタクトを振るう。一部公開されたこの日の練習。6試合連続での先発出場が濃厚な島田は軽快な動きで、コンディションの良さをアピールした。「(秋田戦は)先手を取って相手を押し込み、早い段階でうちのペースに持ち込みたい。『上位に食らいついて行く』という姿勢をサポーターに見せたい」と意気込んだ。

展開力と洞察力に優れるボランチは今季ここまで31試合に出場し、直近5戦はフル出場を続ける。的確なポジショニングとボール奪取、正確なパスで前線と最終ラインのつなぎ役を務めるイメージが強いが、最近は相手ゴール前付近への進入もさえる。前節長崎戦では左クロスでFW鈴木の先制点をお膳立てし、第31節甲府戦(9月25日、1-0)では意外性のあるループパスでMFロメロの決勝点を演出した。「(攻撃面は)あまり求められていない」と苦笑いも、ここぞで見せる攻撃参加でチームのチャンスを拡大させている。

残り8試合。J1昇格圏内の2チーム、首位磐田は勝ち点73、2位京都は同71。同61で5位の新潟は逆転昇格に向けて勝ち続けるしかない。2チームとの差を詰めるには、やはりベテランの力は欠かせない。「自分たちのやるべきことに集中できるよう、声を掛けてチームをコントロールしようと思う」と頼もしい言葉を並べた。【小林忠】