首位青森山田がリーグ制覇へ王手をかけた。前節の柏U-18戦でハットトリックを達成したFW渡辺星来(せら)、MF藤森颯太(ともに3年)の2試合連続アベック弾で、東京U-18を2-0で破った。今季の躍進を支えたDF大戸太陽(3年)、DF多久島良紀(2年)の両サイドバックが負傷欠場中だが、全員がハードワーク。相手シュートを0本に封じ、総合力の高さを示した。

渡辺星が絶好調だ。シュート決定率は2試合連続100%。前半31分、ペナルティーエリア右から右足を振ると、DFの股を抜き、ニアサイドを守るGKの逆を突いた。「前回の試合から今日の試合まで気持ち良く練習ができ、前回の3点のおかげで調子良くプレーできました」。ゴールネットを揺らし、マンチェスターUのクリスティアノ・ロナウドの代名詞である、高くジャンプしながら勢いよく両手を振り下ろす「ロナウドポーズ」を披露。藤森らと喜びを分かち合った。

前節の柏戦で3試合ぶりに先発復帰し、結果を残した。「レイソル戦で3点を決めるまでは、びびっていた部分がありました」と決定力を欠くなど不振が続いていたが、シュート3本中の3本を沈め、自信を深めるきっかけに。東京戦に向けた練習では、逆サイドへシュートを流し込む練習を反復。この日は後半ロスタイム2分までプレーし、シュート計1本も、1本中の1本を先制弾とした。練習は裏切らなかった。

青森山田の一員として戦う公式戦は、28日に開幕する全国選手権決勝に進んだ場合でも最大6試合だ。「さみしいというのが一番ですし、もっとやりたいという気持ちもあります。だからこそ、プレミアも選手権も全部勝って優勝したいです」。12日の最終戦で横浜FCユースに勝利すれば、自力Vが決定。覚醒するストライカーが、3戦連発でリーグ制覇に花を添える。【山田愛斗】