第100回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。2年ぶりの全国制覇を目指す静岡学園は、29日の1回戦で徳島商と対戦(千葉・フクアリ、午後2時10分)。日刊スポーツ静岡版では「静岡学園 2年ぶり頂点へ」と題して、チームの顔触れを連載する。

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多彩な攻撃を展開するためには、MF玄理吾(ひょん・りお、3年)の存在は欠かせない。持ち味は、試合のリズムをつくるゲームコントロール。積極的にボールを受けてパスを散らす。文字通り、司令塔だ。卒業後は、来季J2降格の徳島に加入する。「1年目から試合に絡むことが目標。そのために選手権はいい形で終わりたい」。高校生活の集大成に臨む。

今年5月に徳島の練習に参加。プロの技術とスピードを体感した。刺激を受けたのは同校OBで、徳島で背番号「10」をつけるMF渡井理己(まさき、22)のプレーだった。「想像していた以上にうまかった。近くでプレーさせてもらって勉強になった」。特に感じたのは、状況に応じてプレーを変える判断力。「ボールを持つところと仕掛ける部分の使い分けがすごかった」と目を輝かせる。

今秋の県選手権後は控えに甘んじているが、「課題の守備を徹底的にやって、絶対にスタメンを奪い返したい」と闘志を燃やした。ただ勝つだけでなく、見る人を魅了するプレーでチームに貢献する。

◆玄理吾(ひょん・りお)2003年(平15)12月30日、兵庫県生まれ。小1から西宮SS(西宮市)でサッカーを始め、中学時代はFC Libre(神戸市)でプレー。家族は両親。171センチ、60キロ。血液型B。