第100回全国高校サッカー選手権の新潟代表・帝京長岡(4大会連続9度目)は今日31日、等々力陸上競技場で神村学園(鹿児島=5大会連続9度目)と初戦2回戦を迎える。J1湘南入団が内定し、チームのエースナンバー「14」を背負うDF松村晟怜(せれ=3年)は戦闘モードに突入した。左膝手術の影響でプレーできない期間は筋力アップに励み、力を蓄えてきた。高校最後の大舞台で、大暴れする準備は整った。

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松村の引き締まった表情には多くの思いが詰まっている。待ちに待った初戦。「うちには戻らなければならない場所(準決勝)がある。ここ(初戦)は通過点。目指すところはもっと上」と断言。安定した守備と得意のロングフィードを最終ラインから繰り出し、チームを県勢初の決勝進出へ導くつもりだ。

今春に利き足である左膝を手術した影響で県予選は出場がなかった。「自分の弱点と向き合った」というリハビリ期間は、22年シーズンから所属するJ1湘南に定期的に通い、上半身の筋力アップに努めた。60キロしか上がらなかったベンチプレスは現在、93キロを持ち上げる。体は厚みを増し、たくましくなって戻ってきた。実戦復帰は12日に行われたプレミアリーグ参入戦の桐生第一(群馬)戦。試合には敗れたが90分フル出場を果たした。「対人プレーでぶれなくなった。試合勘もコンディションもいい方向に向かってます」と笑顔を見せる。

松村を始め、主将のMF三宅凌太郎、MF佐々木奈琉(ともに3年)、MF広井蘭人、DF桑原航太、GK佐藤安梧の2年生トリオら前回大会4強を経験するメンバーがそろう。「準決を経験している選手が多い部分はアドバンテージ」と松村。試合開始1秒、1歩目から対戦相手をのみ込むつもりだ。

高校生活最後の選手権。「目標は日本一。チームを引っ張りたい」。帝京長岡のエースナンバー「14」を背負うレフティーが、ため込んできた力と、思いをプレーで示す。【小林忠】

◆松村晟怜(まつむら・せれ)2003年(平15)12月3日生まれ、南魚沼市出身。六日町小1年でFC大和ジュニオルスでサッカーを始め、六日町中からは長岡JYFCに所属。高2の秋にMFからCBにコンバートされ、2年連続4強入りを果たした前回の全国選手権は全4試合にフル出場した。U-17、18日本代表候補。182センチ、73キロ。

◆神村学園 5大会連続9度目の出場。選手権の通算成績は8勝3分け7敗。06年度4強、09年度8強入りしている。前回大会は3回戦進出。2年生FW福田師王は県大会決勝でハットトリックを達成するなど得点感覚に優れる。J3今治入りが決まっているMF佐藤璃樹(3年)ら好メンバーがそろう。

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