開幕から9試合未勝利だった大宮アルディージャが、10戦目でついに今季初勝利を挙げた。

前半9分、FW河田篤秀が相手ボールにプレッシャーをかけ、こぼれたところをすかさず左足シュートで正確にゴール枠を射抜いて今季4点目。幸先良く先取点を奪った。

後半23分には再び河田がドリブルで持ち込み、左足で値千金のチーム2点目。後半42分に1点を返されたが、河田が挙げた2点をGK南雄太を中心に守り抜き、快勝した。

大宮は開幕から不振をきわめ、チームは4月12日、佐野秀彦社長が兼任していたフットボール本部長に原博実氏を迎え入れていた。

この日はボール保持率では37%と圧倒的に相手に上回られたが、守備時にはしっかりと引いて守り、少ない好機を生かして勝ち点3をもぎ取った。

霜田正浩監督は試合後「サポーターの前で勝てたのが1番です。本当はもう少し内容にもこだわりたい。でも今日は本当に魂を込めて戦ってくれた。不格好ですけど、勝ち点3に執念を燃やす姿勢、気持ち、魂を今日はサポーターに伝えられたかなと思います」と、戦術的には理想とするものではなかったものの、勝利にこだわったことを強調。

その上で「ベンチも、ベンチに入れなかった選手も一体感を持ってやってくれているのでそれがウチの強みだと思います。(スタジアムの)この雰囲気が大宮の強みだと思うので、この雰囲気に負けないようなアグレッシブなチームにしていかないといけない。たかが1勝ですけどされど1勝なので、ここから流れを変えて、ちゃんと戦う姿勢を毎試合見せて、勝ち点を積み上げていきたい」と次戦以降へ向けて意気込みを示した。