最下位に沈む神戸が、チグハグな内容で2連敗を喫した。

後半45分にFK弾を浴び、ホームで浦和に0-1の敗戦。FW大迫勇也(32)が5月8日G大阪戦以来の先発復帰も、筋肉系の故障で自ら交代を申し出た。17位清水と勝ち点差は「6」。最下位脱出は遠く、再びエースが負傷するなど、泣きっ面に蜂だ。G大阪は0-1で札幌に敗れて、4連敗でJ2との入れ替え戦に回る16位に沈んだ。

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目を覆いたくなる光景が広がった。神戸のキックオフ。最終ラインまで下げると、プレスを受けたDF大崎がペナルティーエリア内でボールを失った。浦和FWユンカーのシュートはポストをたたく。開始わずか10秒ほどで招いた大ピンチ。ロティーナ監督は「守備では正直、理解に苦しむミスを犯した」と静かな口調で振り返った。前半28分にもMF橋本が自陣で失い、つられたGK前川が前へ出すぎてバランスを崩した。

悪循環は攻撃にも影響を及ぼし、得点の気配なし。放ったシュートは浦和の13本に対し6本。うち後半は2本だけ。約1カ月半ぶりに先発復帰した大迫はシュート0で、後半17分に自ら交代を申し出た。足の筋肉系の負傷が原因と見られ、同監督は「まだメディカルの報告を受けていない。彼が交代を要求した」とだけ答えた。

18戦目で11敗。この日は昨夏にセルティックに移籍した日本代表FW古橋が来場し「みんなで勝利を勝ち取って喜び合いたい」と激励するも白星は遠い。DF酒井は「後ろでボールを回していても勝てない」と危機感を抱く一方で、MF山口は「誰に何を言われようとやるしかない」とキッパリ。まずは失った自信を取り戻したい。【益子浩一】