アスルクラロ沼津の意地か、藤枝MYFCの勢いか-。J3静岡ダービー「沼津対藤枝」は13日、沼津市・愛鷹広域公園多目的競技場でキックオフ(午後4時)を迎える。

両チームの今季対戦は、公式戦で3度目。クラブ新記録のリーグ6連勝中と好調の藤枝は、今夏沼津から加入したFW渡辺りょう(25)が古巣撃破を誓った。沼津はMF徳永晃太郎(25)が、3年半ともにプレーした渡辺との対戦に闘志を燃やした。【前田和哉】

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藤枝FW渡辺が「恩返し弾」を狙う。藤枝への完全移籍が発表された7月13日からちょうど1カ月。産能大(東京)卒業後、3年半在籍した古巣との初対決を迎える。「育ててもらったクラブ。たくさんの人を裏切ったと思う。だからこそ、結果を残し続けて認めてもらうしかない。1点では物足りない。3点ぐらい取りたい」。強い覚悟を胸にピッチに立つ。

同17日のアウェー宮崎戦(3○1)で移籍後初出場を果たすと、直近2試合はフル出場。同30日の前節ホーム鹿児島戦(2○1)では、鋭い反転からゴールにも迫った。「連係面も含めて、試合を重ねるごとに手応えをつかめている」。新天地での初得点も近い。

チームは現在、6連勝と絶好調。順位も来季J2自動昇格圏の2位につけている。渡辺は「目の前の試合に集中して勝つ。その積み重ねが昇格につながる。圧倒して勝ちたい」と強調。自らのゴールで県内ライバルを退け、チームにさらなる勢いをもたらす。

○…沼津戦を前に藤枝の須藤大輔監督(45)は「今まで積み重ねてきたものが、かみ合ってきた」と手応えを口にする。鹿児島戦後には、今季チーム2位の7得点を稼ぐMF横山暁之(あきゆき、25)ら負傷離脱者が復帰。頼もしい戦力が戻ってきた。「受け身にならずに、今まで以上にアグレッシブにいきたい」と指揮官。5月のホーム戦勝利に続き、敵地でのダービーも、果敢に勝ち点3を狙いにいく。

◆承認 J3藤枝は11日、来季加入内定の東京国際大DF山原康太郎(4年)がJFA・Jリーグ特別指定選手として承認されたと発表した。今後の藤枝の公式戦に出場できる。