今季3冠獲得の可能性があった両雄の対決は、C大阪が1-2で広島に逆転負けし、ベスト4進出を逃した。FWアダム・タガート(29)が先制点を挙げたが、後半終了間際に悪夢の連続失点を喫した。10月5日の準決勝は京都-広島、甲府-鹿島に決まった。決勝は同16日。

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本拠ヨドコウでも悪夢の逆転負けが待っていた。あと5分ほど我慢すれば、3冠の夢が継続できた。だが、前半と一転して後半は中盤を支配され始め、最後は守備の時間が増えた。2日の敵地でのリーグ札幌戦のVTRを見ているかのような、後半41分以降の連続失点で再び逆転負けだ。

前半に先制点を挙げたFWタガートは「ボールを支配していたのに、最後に2失点して、勝ちきれずに残念」と悔しがった。広島にはリーグ戦で今季2敗しており、リベンジの今回は攻守ともに上回り、勝利は目前だった。

だが後半途中から計4人の選手交代で、リズムが乱れたのか守勢に回った。小菊監督は「80~85分までは、今季のベストパフォーマンス。勝たせられなかったのは私の責任」と反省したように、マネジメントの難しさに直面した。

故障から復帰した主将MF清武が、公式戦3試合ぶりにベンチ外になり、大黒柱の状態が整わなかったとみられる。ここまでリーグ戦6位、ベスト4に進んだルヴァン杯を含めて2冠の可能性はあるものの、この試合で公式戦3連敗。重い空気を吹き飛ばすため、10日のリーグ鳥栖戦に全力を傾ける。【横田和幸】