昨季のJ1覇者・横浜と、天皇杯優勝のJ2甲府が対戦する富士フイルム・スーパーカップ(11日、国立)の概要発表が3日、都内で行われた。

甲府は、指揮官は代わったものの、主力の大半が残留。即戦力の大卒新人のほか、前線に得点源のFWウタカも加入した。J2のスーパー杯出場は08年の広島以来、2度目。J1相手に5連勝(決勝の記録上は引き分け)した天皇杯のように、ジャイアントキリングを狙う。

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甲府は、ボランチ2人、センターバック1人が移籍したが、主力の大半が残留した。天皇杯を制し、出場権を得た来年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の魅力もあり、広島MF土肥、川崎FのDF神谷、東京MF品田ら将来性豊かな若手が期限付き移籍で加入。前線には昨季京都で9得点の38歳FWウタカも加入した。新指揮官の篠田監督の下、大卒のFW水野、DF三浦は早くも即戦力として頭角を現している。

MF長谷川はプロ3年目で昨季は40試合8得点。今季も攻撃の軸として期待がかかる24歳は、ビデオメッセージで意欲を口にした。J1王者相手に「多くの人は客観的に甲府が負けると思っていると思う」としながらも、「そこを覆せるよう、天皇杯のように挑戦者の気持ちを持って戦っていきたい」と決意をにじませた。

◆過去のスーパー杯のJ2クラブ 07年度は、リーグ優勝の鹿島が天皇杯も制し、当時の規則により天皇杯準優勝の広島が08年のスーパー杯に出場した。ただ、広島は07年にJ2降格が決まり、スーパー杯はJ2として出場した。一方、J2で天皇杯を制したのは11年度の東京と22年の甲府の2クラブ。東京は、天皇杯優勝の年にJ1昇格を決めており、スーパー杯にはJ1として出場している。