ヴィッセル神戸の主将で元スペイン代表のMFアンドレス・イニエスタ(39)が25日、神戸市内で記者会見を開き、今夏限りでの退団を正式に表明した。神戸との契約は今季末まで残っているが、途中での退団となる。

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【イニエスタの軌跡】

◆84年5月11日 カスティーリャ・ラ・マンチャ州(スペイン)生まれ。

◆94年 地元のアルバセテ・バロンピエに加入。

◆96年 バルセロナの下部組織(カンテラ)に加入。

◆01年 U-16欧州選手権優勝。

◆02年 18歳で公式戦デビュー。U-19欧州選手権優勝。

◆03年 ワールドユース(現U-20W杯)UAE大会準優勝。

◆04年 スペイン国王杯で公式戦初得点、トップチーム選手として契約。

◆05年 04-05シーズン優勝で初タイトル。

◆06年 欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝。スペイン代表デビュー。W杯ドイツ大会16強。

◆07年 バルセロナでの背番号を24から8に変更。

◆08年 欧州選手権優勝、ベストイレブン。

◆09年 欧州CL優勝、クラブW杯優勝。

◆10年 W杯南アフリカ大会でスペインを初優勝に導く。ベストイレブン。決勝のオランダ戦で延長後半11分に決勝ゴールを決めて世界の頂点に。「みんなでつかんだチャンピオンだ。まだ、自分たちが実現したことの実感はない。優勝の喜びがこれまでとは思わなかった。信じられない」。

◆11年 欧州CL優勝。日本開催のクラブW杯でも優勝した。

◆12年 欧州最優秀選手、欧州選手権MVP、ベストイレブン。

◆14年 W杯ブラジル大会1次リーグ敗退。

◆15年 欧州CL優勝、クラブW杯優勝。

◆18年 下部組織から22年所属したバルセロナを退団。5月のスペイン1部最終節で「最後に感謝を。本当にありがとう」とあいさつ。同24日に神戸への移籍が発表され、16強で終わったW杯ロシア大会後に加わった。シーズン中に背番号変更を可能とするリーグ規約変更により、背番号は8に決まった。7月22日の第17節湘南戦に後半14分から出場し、Jリーグデビュー。8月11日の第21節磐田戦では、ポドルスキのパスからターンでDFとGKをかわしJ初ゴールを決めた。

◆19年 ポドルスキから引き継ぎ、主将に就任。スペイン人選手として初のJベストイレブンに選出。

◆20年 元日の天皇杯決勝で鹿島に2-0勝利。優勝で神戸に初タイトルをもたらした。2月のスーパー杯でも優勝。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に初出場。大会途中に負傷を抱えるも、志願の出場で神戸のベスト4に貢献した。大会終了後、右大腿(だいたい)直筋近位部腱(けん)断裂で手術。全治4カ月と診断される。

◆21年 5月の広島戦で復帰。同11日の自身37歳の誕生日に、2年間の契約延長を発表した。クラブ史上最高の3位に貢献して、2度目のJベストイレブンに選出された。

◆22年 5月の鳥栖戦で、自身の1得点を含む2得点に絡み、開幕から11戦未勝利だったチームを救った。7月にはスペインへ一時帰国。8月に再合流するも、その後負傷で離脱し、第33節川崎F戦で復帰した。

◆23年 リーグ戦3試合、ルヴァン杯2試合に途中出場。5月25日に退団会見。